平成29年11月10日の国土交通省のプレスリリースによると、宅配ボックス設置部分における容積率規制の対象外とする運用の明確化について、特定行政庁等に対して通知された。
通知内容において、「宅配ボックス等を用いた宅配物又は郵便物(以下「宅配物等」という。)の一時的な保管及び当該宅配ボックス等への宅配物等の預け入れ並びに当該宅配ボックス等からの宅配物等の取り出しの用に供する部分であって、共同住宅の共用の廊下と扉等(火災により煙が発生した場合又は火災により温度が急激に上昇した場合のいずれかの場合に、自動的に閉鎖する防火戸であって、火災時等を除き常時開放されているものを除く。)で区画されておらず、当該廊下から直接出入りして利用される場合については、(建築基準)法第52条第6項に規定する共同住宅の共用の廊下の用に供する部分として、延べ面積には算入しないものと扱って差し支えない」とされている。
今までは、宅配ボックス部分については分譲される部分ではない共用部であったため、容積率のゆとりがない建築計画である場合は、宅配ボックスの設置部分については優先度が下げられ、設置されない場合もあった。
宅配物の再配達減少による、働き方改革の実現・物流生産性革命の推進を進めていくため、このような明確化が行われた。引き続き、宅配ボックスの設置促進に向け、共同住宅以外の建築物も含めた宅配ボックス設置部分の現状調査を行い、更なる措置を講ずることも検討しているという。