「建築物省エネ法」の規制措置により、2017年4月から主に新築・増改築される「延べ面積2000m2以上の大規模な住宅以外の建築物」などに対し、エネルギー消費性能基準(省エネ基準)の適合義務化が進められている。これは地球温暖化対策のため、全エネルギー消費量の3割以上を占めるといわれる住宅、建築物についてのエネルギー消費を減らす取り組みの一つである。
2020年までには「戸建て住宅も含む全ての新築の建築物」で適合義務化が段階的に拡大していく予定である。義務化が進むと耐震や防耐火などと同様に、省エネに関しても基準値以下の建物は建築確認が下りなくなり、省エネ基準に適合していない場合は新築や増改築できなくなるとのことである。
建物の省エネ性能向上は、売却や賃貸時のメリットとなり、消費者にとっても建物を選ぶ判断基準となる。今後、建物の価格評価基準として立地や間取りなどに加えて「省エネ性能」も今まで以上に価格決定の重要な要素となるだろう。