現在REIT指数(リート価格)が2022年9月に入り急落しています。しかし、現在日本国内では各J-REIT物件の存する都市圏では地価調査等の結果からみても地価は緩やかに上昇基調しています。これはおそらくアメリカを中心とする先進国のREITの下落が波及し、世界的に不動産自体が投資対象として忌諱されている状況から日本不動産のJ-REIT(都心不動産や大規模不動産等)についても下落傾向となったものと思われます。各国の利上げ政策から、資金調達コストが上昇し、不動産の投資利回りと金利の差(イールドギャップ)が急激に縮小しており、他の資産と比較して相対的に不動産の投資的魅力が下がっている状況です。アメリカでは9月後半での政策金利の利上げがあったことからしばらくはこの傾向は続く可能性があります。
日本ではまだ政策金利の利上げはなされていませんが(超低金利政策の継続)、市中の銀行の貸出金利は2022年に入ってから上昇傾向にあり、今後の金利動向によっては、J-REIT市場の動向が左右されることが懸念されています。またそのJ-REIT市場の影響が日本国内の不動産市場全体にどのように影響を与えていくのかも注視が必要です。